ひとりで見に来た大学の合格発表、はたして掲示板には私の受験番号が記されていた。
ふ、と息をつく。
掲示板の人だかりを抜け、私は歩き出した。
大学の敷地内にはまだ雪が積もっているけれど、ここ数日の陽気のせいか、車用の道はアスファルトがのぞいていた。
道路の真ん中に白線がひかれている。
今日は休日で外部車の通行は禁止されているみたいだから、道路にはなにも走っていなかった。
私は歩道から抜け出し、白線の上を歩く。
空を見上げると、今日もやけに晴れていた。きっと、合格したとはしゃいでいる人たちは、意気揚々と青空の下を駆け、喜びに舞いあがるのだろう。
私はそれを横で眺める。
空が、青い。本当に雲一つなくて、まるで絵空事のようだ。
その空の下を、私は歩いていく。
白線の上を、なんの感慨もなく渡っていく。腕を広げる。
――きっと、この先に待っているのはなんの希望もない世界。
もはや苦笑いすらも起こらない。
私はそれを、ずっと前から知っている。覚悟して受け入れている。
この先に待つのは希望のない未来。
白線の先へ。希望のない明日へ。私はずっと、歩いていく。
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